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ニュースレター(機関紙)

JOMF派遣医師便り(2012.05)
NL12050101
シンガポール、フィリピン、インドネシア、医療事情 / / / / / / / / / / /



◆シンガポール

シンガポール日本人会クリニック
日暮 浩実

◇手足口病流行続く

手足口病についての続報です。一週間当たりの患者数は第9週(2月26日~3月3日)をピークとして漸減しましたが、その後再び増加に転じ、第17週(4月22日~28日) にはこれまでの最高(1590人/週)を記録しました。年初来の患者数も14877人となり、過去5年間の平均7142人と比べ2倍以上です。

患者のほとんどは10歳以下の学童、幼児であり、幼稚園などの施設で患者数が一定数を超えると強制的に一時休園となります。5月4日の時点では6施設となっています。

強制的に休園となる条件は 患者数が16人以上または園児の13%以上が患者となり、16日間以上にわたり患者さんがいることです。この条件を満たすと強制的に10日間、施設は閉鎖されます。 

各施設では、各家庭で毎朝発疹がないか確認の確認と、体温計測の協力を求め、症状がある場合には登園させず、受診することを勧めています。また、登園後も各施設で、口腔内、手足のチェックが行われます。発病当初は発熱のみや感冒様症状で典型的な発疹が出ないこともあり、なかなか完全に見極めるのは難しい場合もあります。

患者さんと直接接触することや、患者さんが使ったおもちゃなどに触れること、患者さんからの咳やくしゃみを受けることなどにより感染しますので、シンガポール保健省は5月4日、各家庭に次の様な注意を発表しました。
(保健省のホームページで視聴することができます(You Tube))

1. 食事の前、トイレに行ったあとは石鹸で手をあらうこと
2. 咳やくしゃみをするときはティッシューで口や鼻を覆うこと、そして、使ったティッシューはすぐにゴミ箱に捨てること
3. 食器を共用しないこと


当たり前と思われる予防法ですが、ワクチンや特別な治療法はないため、一人ひとりが意識して、感染が拡大しないように努めていくことが大切だということか思います。

幼稚園等の施設では以下のような歌でお子さんたちに手洗いの励行をしているところもあるようです。これだと幼児でも楽しく手洗いできそうですね。お子様と一緒にやってみましょう。

手洗いの歌(仮題)(Are you sleeping, brother Johnのメロディーで)
Top and bottom, top and bottom, in between in between, over around your hands over around your hands, wash and clean wash and clean.

<解説>
Top and bottom:石鹸を両手につけて、初めに両手を広げて一方の手のひらで他方の甲を洗います。
top and bottom:次に上下の手を入れ替えます。
in between in between:それから左右の手指をクロスさせて指の間と指を洗い、
over around your hands:次に一方の手の平と指で、あらかじめかるく握った形にした他の手を包み込むように動かして手の平と指で他方の手の甲全体を洗います(ここで洗い残しになりがちな、親指と手の外側も洗います)。
over around your hands:次に包み込む手と包まれる手を入れ替え同様のことをします。
wash and clean wash and clean:最後に全体を洗い流す。
というやり方です。
ご参考になりましたら幸いです。


週別手足口病発生数(第17週(4月22日―28日)まで、第8週はデータなし)



◆マニラ

マニラ日本人会診療所
菊地 宏久

◇インフルエンザ流行の季節が近づいてきました!

なぜこの真夏にインフルエンザの話題なの?と不思議に思われる方も多いかもしれません。フィリピンを含む北半球の熱帯地域のインフルエンザは雨季に流行しやすいことが分かっています。フィリピンでは7月―9月頃です。WHOの報告でもアジアの熱帯地域、南米の熱帯地域、アフリカの熱帯地域では地域により少し差はあるものの、それぞれの地域の雨季に流行しています。
 
日本のような温帯地域ではインフルエンザは冬の乾燥した時期に流行しやすいと言われています。「インフルエンザウイルスは低温、低湿度のほうが活発である」というのが理由の一つです。
 
しかし熱帯地域ではなぜ雨季に流行するのでしょうか。熱帯地域と温帯地域ではなぜこのようにインフルエンザ流行パターンが異なるのでしょうか。多くの研究者が原因を探っていますがまだはっきりした理由は分かっていません。

インフルエンザの症状が「発熱だけ」という患者さんもおられます。雨季はデング熱の流行時期とも重なります。両者の鑑別が非常に困難な場合もあります。幸いインフルエンザにはワクチンがあります。流行前に接種しておくことも大切です。
どうぞお大事にしてください。



◆ジャカルタ

ジャカルタ・ジャパンクラブ医療相談室
原 稔  

◇トムキャット

最近、「トムキャット」と呼ばれる毒虫が増えて話題になっています。草地や湿地に生息し、マンションなど人の居住区にも現れます。

体長5~6mmほどの虫で、色は頭部が黒、胸部が橙、腹部が黒・橙・黒です。ペドリンという毒を分泌し、これが人の皮膚に触れると炎症を起こします。接触後、2時間位から痒みが出ることが多く、その後赤く腫れたり、水ぶくれができたりして、皮膚がかぶれて火傷のようになります。触ってすぐには何ともないため、この虫のことを知らないと、それが毒だとわからないことがあります。

この虫は刺したり噛んだりするわけではありません。接触することによってペドリンが皮膚に炎症を起こします。ですから、体にとまっているのに気づいた時は、紙などでそっと払います。そして、接触部位をよく洗ってください。決して体の上で潰してはいけません。大量の毒に触れることになります。

痒みが出たり、皮膚が赤くなったりしてきた場合は治療が必要です。病院では、ステロイド入りの軟膏を処方いたします。

対策としては、
①トムキャットのことを知り、これに触れない。
②触れてしまった場合は、潰さずに虫を払い、接触部位をよく洗う。
③運悪く痒くなってきた場合は病院受診です。
日本名は、「アオバアリガタハネカクシ」といい、私が子供のころ(昭和40年代?)に日本でも話題になった記憶があります。名前とは裏腹に、あまりありがたくない虫ですね。


 
(以上)