エコノミークラス症候群について
1.エコノミークラス症候群とは
旅行者血栓症、或いは深部静脈血栓症、ロングフライト血栓症など様々な呼ばれかたをしています。当初飛行機のエコノミークラスの旅客からこの症状の報告がされたことや、患者にはエコノミークラスの乗客が多いため、一般的にエコノミークラス症候群と呼ばれていますが、ビジネスクラスやファーストクラスでもありえます。また、車やバス、列車、船などでも長時間固定した座位でいると同様の症状が起きる可能性もあります。
症状としては、軽い場合は足に腫れ、むくみが生じ、ふくらはぎや大腿に痛みが発生します。(一般的に片側です)重症化した場合(肺に血栓が詰まった場合)には、突然の呼吸困難や胸痛が起きます。また、対処が遅れたりした場合には死に至ることもあります。
発症は、機内、降機直後、或いは旅行後数日たってからという場合もあります。
2.原因
飛行機のエコノミークラスのような狭い座席に長時間座ったままでいると足がむくんできますが、これは血行が悪くなり血液中の水分が血管の外に染み出てくるためです。そのため血液の濃度が高くなり血栓が出来やすくなります。この血栓が出来た状態で立ち上がって歩き出すと、大腿部の静脈の血液が勢いよく流れ、血栓が血流に乗って移動し、肺の血管を詰まらせると、肺への血流が途絶え、肺で血液の酸素交換が出来ず、呼吸困難などの症状を引き起こします。
では何故、飛行機のエコノミークラスの乗客にこのような症状が多く発生するのかというと、それは下記理由によります。
- 1.
- 飛行機の中は非常に乾燥しており(通常湿度は20%以下になっています)水分が蒸発しやすい環境にあります。 一方、人の体からは通常でも1時間に約80mlの水分が蒸発しており、12時間では約1リットルの水分が失われる計算 になります。従って長時間のフライトでは多くの水分が失われ、静脈の血が固まりやすくなります。
- 2.
- 特にエコノミークラスのような狭い座席に座っていると、余り体を動かすことも出来ず、また隣の人に遠慮してトイレに 行くのも我慢しがちです。つまり、ただでさえ体を動かしづらい座席にもかかわらず、トイレが近くなるため水分を控えたり、 席を離れたりすることが少なくなり、つい座りっぱなしになりがちです。
3.予防法
- 1.
- 機内や車内ではなるべく足と体を動かすようにする。
- 2.
- 水分をしっかり取る。
- 3.
- アルコールやカフェインの入った飲み物は避ける、若しくは控えめにする。
(利尿作用があるため) - 4.
- 体を締め付けるような服装は出来るだけ避ける。
■参考となる関連サイト
- 深部静脈血栓症(DVT)(FORTH)
- 旅行者血栓症(エコノミークラス症候群)(WebVision)
- 旅行者血栓症(いわゆるエコノミークラス症候群)(JOMFニュースレター記事)










